(薬師如来)

 「安達正秋微笑仏展」その12は新円空・十一面観音菩薩、原形は埼玉県さいたま市見沼区蓮沼の正福寺にある。十一面観音は、悩みや苦しみを持った多くの人間を救う為多くの顔が要求され、慈悲相忿怒相など十一面を頭上に本面と合わせ十二面が普通の形である。しかし円空の造顕した十一面観音は、この儀軌どおりに作られたものは少なく、この像は前面に十一面が刻まれている。円空らしい自由な表現が楽しく、単純な線と刀痕が効果的である。



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