〈2〉土曜日。女の子がおもちゃ売り場へやって来ました。いよいよ、ミモにゃんの見せ場の時です。
「そーれ、いち、にの、さーん!」シェリの掛け声と共に、ミモにゃんは床をシュルルと滑りました。

〈4〉次の土曜日も、女の子はやって来ました。背中にはなんと、ミモにゃんも一緒です。それを見たみんなは大喜び。けれどもそこにシェリの姿はありませんでした。
「みんなみんな元気でね。きっとまた会いましょう。」お人形たちの作戦は、今日も明日も続きます。

〈3〉女の子は、一目見てミモにゃんを気に入りました。作戦の成功に、みんなは喜びました。
ただ一人、ネズミグマのぼんちゃんは泣いていました。仲良しのミモにゃんとの別れがとても寂しかったのです。

〈1〉金曜日の夜。お人形たちが作戦をたてています。
「あの子はいつも土曜日に来るわ!だから明日、作戦実行よ!」まとめ役のシェリが言いました。「明日の主役はミモにゃんよ!」恥ずかしがり屋のミモにゃんは、ほっぺを真っ赤にして「うん頑張るね。」と言いました。

(第53回 MOEイラスト・絵本スクール 応募作品)