6.インスペクターの仕事について

 オーケストラ(以下オケと表記)におけるインスペクター(Inspector) の役割はいささか漠然としていて、ひとくちで言い表すことは至難である。そのわけは、インスペクターには是非ともしなければならぬいくつかの中心的な仕事はあるが、それ以外には、どのような仕事をどこまでやらなければならないという仕事の種類や範囲がないからである(同時にそれには、もうこれでよいという終わりもない)。

 いま漠然としたまま、それでもあえてひとくちで表現するならば、インスペクターとはオケの現場サイド(演奏に関わるところ)の進行マネージャーである、ということがいえる。

 そこで本稿ではインスペクターの中心的な仕事を列挙することにし、周辺作業については、あくまでもヒントとしてその例を挙げるにとどめることとする。

 そもそもインスペクターというものは、定められた必要最小限の基本作業以外の仕事を、各自が自分の責任で創り出していくものなのである(以下から「インスペクター」のことを、慣用略語である「インペク」で表記する)。


6.1 インペクの基本業務

 インペクの基本業務は、リハーサルの管理である。

 特にプロオケの場合、インペクの仕事は総て、この「リハーサルの管理」にあるといっても過言ではない。むろん指揮者ではないのだから、何もリハーサルを仕切るわけではない。インペクには、中間メッセンジャーとしての側面があるのである。

 例えばインペクは、指揮者やフロントに対しては楽員の利益代表であったり代弁者であったりする。また楽員に対しては、指揮者やフロントの意向の伝達者であったりする。立場としては指揮者と楽員のほぼ中間、あえていうなら、やや楽員寄りに位置している役目だといえよう(現実には、ユニオンの代弁者であることが多いともいえる)。

 またリハーサルにおける基礎情報という観点から述べれば、インペクは総ての情報の行き交う、伝言板のようなものだともいえるのである。

 またインペクを、オケ全体に対する行動という観点で捉えると、例えばセレモニーの司会者のようなものでもある。リハーサルそのものの流れを、その都度必要に応じて、楽員全員に伝達するからである。


◇確認と報告

 インペクは、リハーサル開始以前に以下の事柄について、指揮者または指導者と打ち合わせなければならない。

 このときいちばん大切なことは、要領よく手短かに、かつ(複合的に)正確に伝えることである。取り組む姿勢としては、インペク本人にこと細かなプランがあり、そしてそのなかでも絶対に主張したい点が絞り込まれており、なおかつ打ち合わせに際しては、臨機応変に相手の主張とのすり合わせを図ることができることである。

 くどいようだが、必要な情報はくまなく報告し、余分な情報はいっさい入れない、との姿勢が重要なのである。

  ◆時間設定の確認

 リハーサルの開始時刻および終了時刻、またその間の時間配分についての確認。インペクとして(インペク個人の趣味ではなくオケのニーズとして)時間設定に関するイニシアティヴをとりたいところがあれば、遠慮なく主張した方がよい。また同様に、相手にまかせる範囲についても明確に示す。

 例えば、次のような方法で確認をとる。

 「この会場の利用時間は13:00〜17:00ですが、仕込み(楽器搬入セッティング)に15分ほどかかるので、リハーサルの開始は13:15、終了は16:45と発表してあります。バラシ(楽器搬出など)のことを考えると、恐れ入りますが終了時刻厳守でお願いいたします。普段われわれは、60分練習したら10〜15分の休憩をとっておりますので、

 の、60分間セットを3コマとれる計算になりますが、本日のリハーサルの時間設定に関しましては、全面的に先生におまかせいたしたいと存じます」

  ◆リハーサル内容の確認

 リハーサルで取りあげる曲目、その曲順、練習形態(合奏か分奏か)などについての確認。このとき、プロのエキストラの方にスタンバイをお願いしなければならないのならば、その時刻設定についても確認する。前項同様、インペクの側からリクエストを出してもよい。

  ◆楽員の出欠の把握と報告

 楽員の出席状況を、あらかじめ正確に把握した上での報告。決して団員の出席状況ではない。その楽曲を本番で演奏する予定になっている「楽員」総てについての、出席状況の報告である。当然エキストラについても語る必要がある。

  ◆その他

 確認や報告そのものは、なるべく簡潔である方が望ましい。あらかじめインペクが指揮者と連絡をとってあった場合などは、再確認として要点を述べるだけでもよい。また、読みやすい報告書や確認書などがあれば、それを見ながら打ち合わせるとお互いの理解の助けとなるだろう。

 いずれにせよ変更等があった場合には、まず最初に報告すること。

 また何らかのハプニングについても、指揮者やリハーサルに直接的に関係してくる問題はもとより、間接的に関係してくる可能性のある問題についても、あらかじめ報告しておく方が無難であるといえる。

 まれに、情報が複合的に理解されていないまま、打ち合わせに臨むインペクがいる。例えばそんなインペクにかかると、エキストラのチューバ奏者が昼過ぎに到着するというのに、チューバのある曲は午前中にしか予定されておらず、しかもそれは弦分奏だった、などとギャグそのものの打ち合わせになってしまうのである。


 ◇リハーサル中の時間管理

 一般の楽員にとって、いちばんよく見えるインペクの仕事。時間管理とは、その日のリハーサルを最も効率的に進めるための仕事で、インペクひとりにその全責任が集中(全権限も集中)しているため、楽員に対してはインペク指令の形をとることになる。インペクは、この時間管理を最も効率的にするための指令を、瞬間的に出さねばならないので、日頃からいろいろな場合を想定してのシミュレーションをしておく必要があるといえる。

  ◆チューニングの指示

 原則としてオケの前方(指揮台の横など、オケの楽員全員から見える場所)に立って時計をながめ、定刻になったらコンマスおよびオーボエ奏者に合図をし、チューニングの開始を指示する。このときの合図は、無言で(できれば目線だけで)するのが望ましい。その理由は、重要なサインでありながら目立ちにくい方法(目線などのことを指す)でしか表現されないため、楽員は見落とさないようにある程度緊張し、その結果、演奏を前に楽員の集中力が高まるからである。

  ◆休憩時間の発表

 リハーサルが1コマ終了して指揮者が休憩を宣言したとき、インペクは瞬間的に判断して、ただちに(乗り番のときには座っているその場所で)再開時刻(つまり休憩時間)の発表をしなければならない。設定すべき休憩時間は、オケにより考え方も微妙に異なるだろうが、常識的には、例えばリハーサルが60分程度だった場合、10〜15分(の休憩)が理想的だといえる。

 また再開時刻は(時計の上で)5分単位の方が覚えやすく、時刻の徹底もはかりやすい。だから休憩時間を10〜15分の間に設定しているオケで、例えば1コマ終了した時刻が3時12分だった場合には、再開時刻を3時25分(休憩時間13分)に設定したりするのである。

 さて、ふだん1コマを60分に設定しているオケで、73分間リハーサルをしたとする。みわたすと楽員の疲労が大きい。こんなときインペクは、少し長めの休憩時間の設定をすることになる。それが15〜20分間であったり、30分程度のティータイムブレイクであったり、瞬時に判断して臨機応変に対応しなければならない。

 なおこれらの時間設定に関しては、リハーサル進行がスケジュールどおりのときにはインペクの判断のみでよいのだが、スケジュールに遅れがではじめていたり、指揮者の判断でリハーサル内容(および時間)に大きな変化があったりしたときには、一応、指揮者に相談する形で発表した方がよいだろう。

 「(指揮者の休憩宣言直後、全楽員の前で)先生、次は7時25分からでよろしいですか」など。

 なお、指揮者がリハーサルに夢中になって休憩をとることをすっかり忘れているような場合、インペクは、例えば60分を過ぎたあたりから指揮者と目線を合わせるよう努力し、もし目線が合ったら腕時計を指さすなどのサインを出し、それでも指揮者が気づかなかったり目線が合わなかったときには、リハーサルの区切りのよいところで「先生、そろそろ」などと口をはさむことも必要。

  ◆スタンバイの合図

 休憩時間が残りわずかとなったとき、楽員がいつでもチューニングに対応できるようにするために、インペクはスタンバイの合図をする必要がある。方法としては、手を1〜2回たたくだけでよいだろう。なお、このスタンバイの合図からチューニング開始までの所用時間は、成熟した団体ほど短くてすみ、未熟な団体ほどだらだらと時間がかかる傾向にある。

  ◆その他

 インペクは、リハーサル中の時間管理において常に瞬時の判断力が要求されている。それも楽員の観点からの判断ではなく、指揮者の視点での判断である。つまり、そのリハーサルで指揮者は何をどこまで練習しようとしているのか、ある程度予測できるようにしておかねばならない、ということなのである。


 ◇連絡業務

 連絡業務では、正しい情報を確実に伝えることが、いちばん重要なことである。そしてそのためには、無駄なく簡略に、かつ印象深く話すことが必要なのである。

  ◆ゲストの紹介

 これは厳密には、ゲストの紹介を仕切ることである。実際に紹介の任にあたるのは、例えば指揮者・ソリストについては楽団代表が、またエキストラについては各セクションごとにその代表者が務めるのがよいだろう。むろん、インペクが紹介の総てを行っても何ら問題はない。特にミーティングの時間に余裕がないときなどには、インペクが一括してエキストラの紹介をした方が、短時間にすませることができるので、むしろよいといえるだろう。

  ◆予定の発表

 練習に先立つミーティングにおいては本日のリハーサルの予定を、練習後のミーティングにおいては次回のリハーサルの予定を発表する。またこのとき、中長期の予定を発表してもよい。

  ◆諸連絡

 ミーティングにおいて、インペクの責任のもとで連絡しなければならない事項が、いくつかある。特に公演直前など、本番の服装、セッティング終了予定時刻(音出し可能時刻)、ゲネプロ開始時刻、ゲネプロ曲順、弁当の有無、会場への交通の便、駐車場の状況、などなど、「予定の発表」と重複するものも含めて諸連絡は数多い。ともすれば、ミーティングの諸連絡のほとんどがインペク関連の連絡であったりするので、いっそのことインペクが、ついでにミーティングそのものを仕切った方がよい場合も多い。

  ◆その他

 連絡業務を効率的に行うには、まず連絡の種類を明確にし、次に対象者を明確にすることにつきる(逆順でも可)。連絡の種類とは「紹介」「確認」「通達」などを指す。例えば「次回のリハーサルの開始時刻の確認をいたします。金管楽器の皆さんは先生のご都合で12:30スタート、そのほかの皆さんは予定どおり14:00スタートです」などと話すとよい。

 またリハーサル後のミーティングにおいては、エキストラ関連の諸連絡を先に済ませ、エキストラを早く解放するようにしなければならない。

 エキストラ関連の諸連絡が一段落したとき「ほかにエキストラの皆さんにお伝えすることはありませんか」と最終確認し、特に連絡がないようだったら「エキストラの皆さん、どうも長い時間ありがとうございました(団員全員に唱和させてもよい)」などといってエキストラを解放すると同時に、その場にいる団員をも数10秒間、解放するのである。つまり「ありがとう」の後に雑然とした空気をつくるわけだが、これはエキストラが退席しやすい環境をつくるためである(エキストラの側からいうと、いくら口頭で解放してくれても場の空気が凍てついていたならば、席を立ち上がることすらはばかられ、とても退席などできないからなのである)。


6.2 インペクの周辺業務 

 特にアマオケの場合、インペクは情報ターミナル的な役割を担うことが多い。インペクはリハーサル関連のことは何でも知っている人、との評価を得るぐらいの活躍が望まれるところである。

 インペクの周辺業務は数多い。しかしこれは先に述べたように、インペク自らが探し出し、創り出さねばならない仕事でもある。以下に列挙するのは、あくまでも探し出し創り出すためのヒントでしかない。


 ◇リハーサルの環境把握

 オケのリハーサルを取り巻く諸々の条件・状態等を、リハーサルには直接かかわらないことも含め充分把握しているとよい。特にアマオケでは普段のリハーサルにおいて、セッティング等を取り仕切るステージマネージャー(ステマネ)がいない場合が多く、インペクなどがその代行業務をする事が多い。そのためインペクが、ステマネの視点でリハーサルというものを捉えている方がよいのである。また、たとえステマネの代行業務をしないときでも、自分の意志で最終チェックをするくらいの気概が求められてもいるのである。

  ◆楽器編成の把握

 いまオケが取りあげている楽曲の、楽器編成の把握。この情報が欠けていると、出席状況の確認においても不都合を生じることになる。

  ◆キャスティングの把握

 いまオケが取りあげている楽曲について、どの団員がどの曲を演奏するのかの把握。弦楽器については編成数とプルト構成も。管楽器についてはアシスタント(アシ)の有無も。更には、エキストラのキャスティングについても、充分把握していなければならない。

 なお余談だがオケ界では、演奏にたずさわることを「乗り番(のりばん)」、演奏にたずさわらないことを「降り番(おりばん)」という。

  ◆楽譜の調達・準備状況把握

 いまオケが取りあげている楽曲の、楽譜(パート譜およびスコア)の調達・準備状況などの把握。特に指揮者から、欠員の生じたパートに代行奏者(代奏)を入れよとの指示があった場合など、瞬間的に「いまリハーサル会場にスペアのパート譜があるのか」「降り番の奏者で代奏の務まる者がいるのか」を考え、その上で指揮者に対して代奏の可否を即答するのである。

 そのためには日頃からライブラリアンとの連絡を密に持ち、インペクが必要を感じたらならば常にスペアパート譜を1セット、ライブラリアンに持ち歩かせるようにするのである。

  ◆楽器の調達状況の把握

 いまオケが取りあげている楽曲の楽器編成に対応した楽器が、調達されているかどうかの把握。特殊楽器など調達に時間がかかるものも多いので、前もって指示を出しておくこと。

  ◆器材の運搬状況の把握

 リハーサル会場に搬入されている器材等の状況把握。例えば指揮者が突然、予定になかった楽曲のリハーサルをリクエストした場合、「楽器は調達された上で会場に搬入されているのか、譜面台数は足りるのか、その楽曲に乗り番の楽員はそろっているのか、もしものときスペアのパート譜はあるのか」などを総合的にしかも瞬時に判断し、この指揮者のリクエストに対する可否を即答するのである。

  ◆その他

 公共の会場の守衛のおじさんなど、各業者の担当者のクセなどを把握していると、不必要なトラブルの回避などができる。これら状況把握に関しては蓄積情報として扱うことができるので、日頃からあらゆることに興味を持ちコツコツと情報を貯めていくことが肝要である。

 


 ◇渉外としての代表活動

 オケに渉外ポストがあるにせよ、指揮者との毎回の(リハーサルについての)連絡は、インペクが担当することが多い。インペクが指揮者に対してとる連絡の中心事項は、曲目等リハーサル内容、リハーサルの時間設定、リハーサル会場など、リハーサルに直接かかわることが主であるが、このほか会場へのアクセス、宿泊に関する情報など、本来フロントスタッフ(もしくは渉外など)がとるべき連絡もインペクがまとめてする方がよいのである。

 余談になるが、渉外活動の基本は連絡担当者を絞り込む(できればひとり)ことにある。本来ゲストへの連絡内容には、何人もの担当者がかかわっているはずなのだが、実際の連絡については、オケ内で充分情報を交換した上で(少数の)連絡責任者が担当するのがよいのである。これはゲストの立場にたって考えればわかる。ひとつのオケの何人ものスタッフから、単発的な連絡で何本もの電話をしてこられた場合を想定してみればよい。煩わしくて迷惑なだけである。またゲストの側から問い合わせをしたいときにも、誰に電話をしてよいのかわからず、また電話をしてもたらい回しにされるのではとの危惧の念を抱いてしまうからなのである。

 さてこのインペクの渉外活動は、他の総てのセクションの代行業務もするのだから、オケの「顔」としての自覚を必要とするわけで、その意味でもオケの代表活動にほかならないのである。


 ◇技術系マネージャー

 インペクは、現場サイドのまとめ役としての、技術系マネージャーの性格を持っている。一般的にアマオケには、例えば「技術委員会」「音楽スタッフ会議」「演奏委員会」などの名前を持つ、現場サイドの方針決定機関がある。多くの場合この機関には、コンサートマスター、団内指揮者、セクション代表(弦楽器代表、木管楽器代表、金管打楽器代表など)とともに、インペクが加わっている。さてこのとき、このメンバーのうちインペク以外は、楽器もしくは音楽の団内におけるエキスパートとして選任されている。しかしインペクは、オケ全体のマネージメントポストとして、オケ全体から選任されていることが多い。そこでこの決定機関におけるインペクは、普段は議長的役割に徹し、他のメンバーの意見の調整役にまわる事にした方がよいだろう。むろん意見の主張を全面的に制限するものではないが。

 さてインペクの仕事は、前述のとおりマネージメントにほかならない。その意味でインペクは、現場には所属しているがフロントスタッフと同業である。だから当然フロントスタッフのミーティングにも参加しなければならない。立場としては、フロントに対しては現場スタッフの代弁者であり、現場に対してはフロントスタッフの代弁者なのである。要するにインペクは、フロントサイドと現場サイドの「メッセンジャー」としての役割を担わなければならないのである。


 ◇リハーサル全般の進行

 前述したが、ミーティングの管理者としての業務を加え、リハーサルの開始から終了までの進行を取り仕切る、司会進行のような要素を持たせるとよい。


6.3.状況別チェックリスト

 以下に、状況別、時期別にチェックしなければならないことを、羅列してみる。

 インペクは、前もって自分用の詳細なチェックリストを作成し、その上でリハーサルのたびごとに、総ての要点についての回答を準備して臨まなければならないのである。


 ◇リハーサル開始以前(指揮者到着後)

◇リハーサル開始にあたって(ミーティング〜練習開始)

 ◇リハーサル中の休憩

 ◇リハーサル終了後(ミーティング〜解散)

 ◇その他

 インペク自身が探し出し創り出した周辺業務のチェックリストは各自が考えること。


6.4.その他

 作業内容ではないが、インペクにとっていちばん大切なことは、臨機応変な姿勢とオケ全体への気配りであるといえる。リハーサルが何の問題もなく進行するように、オケの環境をつくる役職なのである。だから(他のマネージメントスタッフも同様だが)、完璧な作業をすればするほど、楽員から気づかれない存在となるのである。楽員がインペクの存在を大きく意識するのは、たいていの場合、ミスを犯したときなのである。

 さてここからは余談になる。

 先に、インペクはオケ全体への気配りが大切だと述べた。このオケ全体への気配りというのは、オケ全体の気配を察知する能力も必要だが、とにかくオケ全体を見渡す姿勢が必要なのである。というよりも、オケ全体が見渡せる場所が必要なのである。つまりオケの練習における座席で、全体が見渡せる場所がよいのである。

 一般的にいって、主席奏者(特に弦楽器)は演奏に専念すべきである。また比較的指揮台に近いところに座っている奏者も、他の奏者の半分以上が自分の背後にいるため、視覚的にオケ全体を認知しにくい。また管楽器に比べて弦楽器の方が楽譜上の音符の量も多く、したがって演奏している時間も長い。以上のような理由から、金管楽器奏者やコントラバス奏者からインペクが多く選出される傾向があるようだ。


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